カスタムドレスパック設計
ロボットセルが標準仕様のまま使われ続けることは、ほとんどありません。ツールが新しくなり、治具が動き、経路が教示し直され、当初のレイアウトに合っていたドレスパックが、真っ先に壊れる部位になります。カスタム設計とは、当初売られた仕様ではなく、そのセルが実際に行っている動作に合わせてパッケージを組み立てることです。
標準パッケージでは答えにならない場合
- ツールがワークを回り込む構造である(Cフレームのリベット、クリンチ、スポットガンなど)
- スペースが狭く、カタログ品では最大伸長時にどこかに干渉する
- リベット供給、接着剤、加熱ホース、光ファイバーなど、特殊な媒体を搭載している
- 熱やスパッタが、標準パッケージの保護範囲外に集中する
- 第7軸やガントリー上にロボットがあり、走行に伴って自由長が変化する
- 複数の工程が1本のアームを共用し、媒体数がカタログ品の収容量を超えている
設計作業の進め方
1. セルが実際に何をしているか
ロボットのメーカーと型式、ツールの重量と形状、サイクル、リーチ、媒体リスト、設置環境。写真と動作の動画は、図面よりも多くを語ります。
2. 経路とシミュレーション
自由長とクランプ位置を、初期姿勢だけでなくサイクル全体にわたって、とりわけ手首軸の両端で確認します。カタログ品の取り付けが破綻するのは、ほぼこの領域です。配線ルールをご覧ください。
3. 仕様の確定
曲げだけでなくねじりを前提に導体を選定し、媒体と温度に適合したホースを用い、スパッタが実際に当たる位置に保護を入れ、クランプリングは芯線ごとに寸法を決めます。動作上必要な場合は、RoboRoc または RoboRex がたるみを制御します。
4. 製作と試験
出荷前に電気的・機械的な試験を行います。試験・検証設備をご覧ください。納品物はパッケージだけでなく、図面、芯線表、スペアパーツリストを含みます。
ご提供いただきたい情報
- ロボットのメーカー、型式、取付方式
- ツールの内容と重量
- 媒体リスト(電源、信号、データ、エア、水、ガス、工程媒体)
- サイクルタイムと動作の説明、できれば動画
- 環境条件(熱、スパッタ、クーラント、洗浄、クリーンルーム)
- これまでに破損した箇所と、その位置
同じ箇所で繰り返し破損しているパッケージがある場合、その情報が最も有用であることが少なくありません。ロボットケーブルが故障する理由をご覧ください。
これはコンフィギュレーターではありません
Becker はコンフィギュレーターを公開していません。設計の打ち合わせには、型番を選ぶよりも時間がかかります。セルが標準的で、必要な仕様がすでに明確であれば、カタログ製品のほうが良い買い物になる場合もあります。その点はサプライヤー比較でも述べています。
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